自分
多分、私の中には塚さんのような部分がある。
自分の憧れというか、自分の中にあるものを、貫き通す意地。
何よりもそれを優先する、したいという気持ち。
いや、わからんけどさ、塚さんのホントの気持ちなんて。
でも、多分、今はひとりっぽいじゃん。
子ども生まれたよってこずえさんに言われて、家庭に入れんのかなぁって思って。
だって、家族って、お父さんでお母さんで赤ちゃんで、
でも、それとあの音楽を一緒にするのは、難しそうだ。
モモは多分、多分だけど、大丈夫。
日常はああじゃないもん、あの音楽は日常には入っていかない。
あの部分は確実にモモだけど、日常ではなくぶっ飛んだ時にでてくるんだ。
塚さんの音楽は、あれは日常だ。
切り離すなんてできないよ。
それは、家族は、受け入れがたいだろうね。
現実問題は、保険だ、学校だ、給食費だ、なんてことだもん。
精神世界をがっつり生きる人には、家庭は苦しい存在になるだろう。
昔の私。
獣医を貫きたかった。
私の夢は、獣医としてバリバリ働くこと。
そこにはかつも妃菜もいないんだけどね。
交われない実情。
朝から晩まで獣医してたら、赤ちゃんは無理だ。
でもね、私は妃菜にとって唯一の存在だ。逆もまたしかり。
いいんだ、妃菜が大きくなったら、ばりばりやるんだから。
ちょっと休憩時間さ。いや、休憩でもないな、妃菜に全力投球中だもん。
いや、何が言いたかったかっていうと、
なんとなくだけど、私が想像している塚さんの気持ちがわかるかなぁと。
って私の想像の中なんだもん、わかって当然じゃん、アホか。
幸せだよ、私。
でも、別に幸せになりたいから生きてるわけではないけどね。
ただ、かつと一緒にいて妃菜がいて、そんな空間は好きだなと思う。
臨床の世界よ、まっとれや。
私にならできる。ぷぷぷ。